風になりたい
R1100R
何とか大型バイクの免許も復活したし‥‥‥スクーターではもう物足りなくなってきていた。40年近く前の記憶が目覚めてきているようだ。自動二輪の免許を取り、CB750Fに跨り、ノーヘルで走り回っていた時期があった。まるで風になった気分なのだ。右手が握っているスロットルを、少し手前に回すだけで今まで経験したことの無い速さで、周りの景色が飛び去って行く。風にになりたい欲望が強くなってきた。毎日のようにWebで出物を探していた時にR1200Cに突き当たった。しかし物が少なく距離もかなり走り込んでいたので敬遠していた。
そんな時何気なくバイク屋を覗いていたらこいつがいた。値札が付いていないので売約済みか、預かり物かと思った。ジロジロと見ていたら店長が「お嫁さんにどうですか?」と訪ねてきた。2000年式、6990kmで今日入荷したそうだ。前オーナーはこの店の常連で、3台持っていて次に買うバイクが、ガレージに入らないからこの子を手放すことになったらしい。しかも整備好きらしく毎日バイクを磨くのが日課らしい。店の整備がまだ何もしていないのにスポークまでピカピカだ。しかも9年間で6990kmしか走っていないのでほとんど新車状態。これは得かも?!大型のバニアケースと風防をサービスに付けて貰いご購入。
嫁いできたR1100Rは早速シートのあんこ抜き作業を開始。自分のお尻がピタッと合うまで何度も調整をしながら少しづつ削っていった。3ヶ月もすると運転にも余裕が出てきて遠乗りに出掛けたくなってきた。そこで東北旅行の案が出る。9年も経過したタイヤでは無理があるのでタイヤを交換。ついでにオイルも変えて出発に備えた。
往復2000km超のロングツーリングを無事こなした。右手は3ヶ月近くになろうとしているのに未だに痛みが消えないくらいだ。今日も整形外科に行って痛み止めのブロック注射をしてもらい、治りが悪いのは動かしちゃうからだと手首を固定するサポーターを付けられてしまう。でも何の故障もせず快適に連れて行ってくれたんだから大満足。手首以外には腰も背中もまるで疲労感も無く、まるで風になったかのような気分だった。これからも老体に鞭を打って付き合って欲しいと思う。しっかり整備をしますから。僕も体力を持続出来るよう頑張りますよ。2009.12.3